退職祝い|お祝いの言葉で勇気をもらう

転職が当たり前になっている昨今。2、3社転職している人ならば、

1度は退職祝いを頂いた事があるのではないでしょうか。

そんな筆者も何社か転職をしているのですが、今までで一番心に響いた退職のお祝いがあります。それはとある旅行会社で内勤として働いていた時。3歳年上の女性の先輩から頂いた文庫本です。

その先輩とは入社して1年程は、ろくに会話したこともありませんでした。13年勤めた別の女性の先輩の送別会の帰り道で、ふと「○○さんらしい送別会でしたね」と会話したのをきっかけに急速に仲良くなり、会社でランチをよく食べに行く事が多くなりました。

自分ではあまり話上手ではないと思っていたのですが、その先輩はツボに入ると豪快に笑う人で、自分がまるで面白い話でもしているように錯覚させてくれるとても聴き上手な人でした。

会社と家の往復で特に変化もない毎日のなか、唯一の楽しみは電車で読む本でした。その先輩との会話でも、最近読んで面白かった本の話をするのですが、やはりとても興味を持って聞いてくれました。

彼女に話をするだけで、会社でのストレスも笑い話に変わり深刻に悩まずに済んだ事を今でも感謝しています。

そんな私も諸事情あり退職する事となった時、送別会の最後に先輩がお祝いだと言って1冊の文庫本をくれました。それは先輩が気に入っている本だという事でした。

その時ふと私は先輩に自分の話ばかりして、先輩の好きなもの、好きな本が何かという事を聞いていなかったのではないかと思いました。そして後悔しました。

先輩が私に対してしてくれた「聞く」という行為が私の会社員生活を救ってくれていた、そのお返しを私はできていませんでした。後悔のなか帰りの電車で文庫をめくると、最後のページにメモが挟んでありました。

「私は○○ちゃんの世界観やセンスがとても好きでした」まるで愛の告白を受けたかの衝撃を受けたのですが(双方その気はありません)、今でもその言葉が強く印象に残っています。

退職祝いといえば何を贈ろうかで迷うと思いますが、ぜひ何か言葉も添えてみてください。その言葉が退職する人の、次の人生へ向かう勇気になる事もあるのです。

Pocket