退職祝い|一員として大切に想われていた証

大学を卒業し、入社した会社で2人の先輩方の結婚退職と1人の上司の定年退職を祝いました。

3人とも大変お世話になった方だったので、私が率先して社内に声かけをし準備をしました。ある時は、フラワーアレンジメントだったり、書道セットだったり、ペアの食器だったりと好みはもちろんですが、その時の流行なども取り入れながらプレゼントしました。

フラワーアレンジメントを贈った先輩はいつもデスクに小さな観葉植物を飾っていました。書道セットを贈った上司は、字がとてもうまく聞けば書道の師範代で定年後は個展を開きたいとよく言っていました。

ペアの食器をプレゼントした先輩は、よく旅行へ行きお揃いのものを購入したり2個1で使ったりするのが好きだと言っていたからです。

何気ない普段の会話を思い出しながら、同僚と一緒にプレゼントを選ぶのも楽しい時間でした。

そして3年後、私が退職する日が来ました。いつも通りの会社の風景、変わらない1日の終わりに突然のクラッカーの音で驚きました。

そして、私への退職祝いは大きな花束と新しい財布だったのです。クラッカーでのサプライズは、辛気臭い雰囲気が嫌いな私を思いやってのこと、大きな花束は以前私が『抱えきれないくらいの花とか持ってみたい』と、言っていたからだとか。

新しい財布はいつも私が年季の入った財布を使ってるのが哀れだったから、でした。よく見ているなぁと思ったと同時に大変嬉しかったです。

憎まれ口を叩きながらの贈呈式でしたが、それが私たちの会社らしく思いやりすら感じ、みんなの想いは確実に私に届きました。

退職祝いとは、私にとって勤めた会社で必要とされていた、一員として大切に想われていた証なのです。

それが、送る側から送られる側に変わっても、その意味は変わりません。

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